「若い頃より疲れが抜けにくい」「朝から体が重い」——40代を過ぎると、そう感じる方が増えてきます。疲れは、体や心が「休みたい」と発しているサインとされ、回復の基本は特別なことよりも毎日の食事・睡眠・休養の積み重ねです。本記事では、40代からの疲労対策で意識したい栄養素と生活習慣、そして黒酢・にんにくといった食材の取り入れ方を、公的機関の情報をもとにランクラボ編集部が整理しました。
- 体をつくるたんぱく質と、エネルギー代謝を支えるビタミンB1をしっかり
- 主食・主菜・副菜のそろったバランスのよい食事+朝食を欠かさない
- 睡眠・休養・適度な運動で「休む」と「養う」を両立する
- 黒酢・にんにくは古くから親しまれた食材。サプリは補助として続けやすいものを
そもそも「疲れ」とは?休養の「休む」と「養う」
疲労は、体や脳を使ったあとに感じる「休みたい」というサインとされ、痛みや発熱と並ぶ体からの大切なメッセージとも言われます。この疲れを回復させるのが「休養」です。厚生労働省の健康づくりの考え方では、休養には2つの側面があるとされています。
- 「休む」:活動で生じた心身の疲労を回復し、元の活力ある状態に戻す
- 「養う」:明日に向けての英気を養い、心身の健康を高める
休養には、睡眠や横になって過ごす「消極的休養」と、軽い運動・趣味・気分転換などで積極的に過ごす「積極的休養(アクティブレスト)」があります。ただ横になるだけでなく、翌日のエネルギーを「養う」ように過ごすことが、疲れをためない毎日につながるとされています(参考:厚生労働省 健康日本21)。
なぜ40代から疲れやすくなるのか


「昔と同じ生活をしているのに疲れが抜けない」と感じる背景には、加齢に伴う体の変化があります。厚生労働省 e-ヘルスネットによると、基礎代謝量は加齢とともに低下し、その主な理由は筋肉などの量(除脂肪量)の低下とされています。たとえば体重70kgの男性では、基礎代謝量の推定値は20歳代で約1,680kcal、50歳代で約1,505kcalと、1日でおよそ175kcalの差が生じるとされます。
さらに、筋肉量は25〜30歳ごろから少しずつ減り始めるとされ、運動不足や食事の偏りが重なると、その低下が進みやすくなります。仕事や家庭で忙しく、睡眠が削られたり食事が偏ったりしがちな40代は、「代謝の変化」と「生活習慣の乱れ」が重なりやすい世代といえます。だからこそ、食事・運動・休養を意識的に整えることが、元気な毎日の土台になります。
また、40代は女性ではホルモンバランスが変化し始める時期にあたり、男女ともに睡眠の質が低下しやすくなるとも言われます。「疲れやすさ」は一つの原因で決まるものではなく、代謝・睡眠・ストレス・栄養など複数の要因が重なって生じることが多いものです。食事だけ・運動だけと一点に頼るのではなく、生活全体をゆるやかに整えていく視点が役立ちます。
疲労対策で意識したい栄養素


「これを食べれば疲れが取れる」という特効薬のような食品はありません。大切なのは、体づくりとエネルギー代謝を支える栄養素を、日々の食事でバランスよくとることです。特に意識したい栄養素を見ていきましょう。
たんぱく質・アミノ酸(体をつくる土台)
たんぱく質は、筋肉や臓器など体を構成する主要な栄養素で、酵素やホルモン、免疫物質の材料にもなるとされます。食事摂取基準2025年版での推奨量は、18〜64歳で男性65g・女性50g(1日あたり)が目安。肉・魚・卵・大豆製品などから、朝・昼・夕にこまめに取り入れるのがポイントです。
ビタミンB1・B群(エネルギー代謝を支える)
ビタミンB群は、糖質やたんぱく質をエネルギーに変えるはたらきを助けるとされる栄養素です。なかでもビタミンB1は、糖(ブドウ糖)をエネルギーに変える過程で必要とされ、不足すると食欲不振・だるさなどを感じやすくなると言われます。豚ヒレ肉(100gあたり約1.32mg)や豚もも肉、うなぎ、玄米、納豆などに多く含まれます。成人の推奨量は1日あたり1mg前後が目安とされています。
鉄(酸素を運ぶ・女性は特に不足しがち)
鉄は、血液中のヘモグロビンとして全身に酸素を運ぶ重要なミネラルです。不足すると「体が重い・息が切れる・顔色が悪い・疲れやすい」と感じやすくなり、進行すると鉄欠乏性貧血につながるとされます。月経のある女性は特に不足しがちとされ、推奨量は月経のある女性で1日約10.5mg、成人男性で約7.5mgが目安です。レバー・赤身肉・小松菜・大豆製品などから補いましょう。
クエン酸回路とお酢の位置づけ
体内には、糖や脂肪からエネルギー(ATP)を作り出す「クエン酸回路(TCA回路)」という仕組みがあります。お酢に含まれるクエン酸と名前が同じことから「お酢を飲むと疲れが取れる」と言われることもありますが、食品のクエン酸摂取が疲労回復に効くと科学的に確立しているわけではありません。お酢は料理のアクセントとして楽しみつつ、食事全体のバランスを整えることを基本に考えましょう。
| 栄養素 | 主なはたらき(とされる) | 多く含む食品 |
|---|---|---|
| たんぱく質 | 筋肉・臓器など体をつくる | 肉・魚・卵・大豆製品 |
| ビタミンB1・B群 | 糖質などをエネルギーに変えるのを助ける | 豚肉・玄米・納豆・うなぎ |
| 鉄 | 全身へ酸素を運ぶ | レバー・赤身肉・小松菜 |
| クエン酸 | お酢や柑橘に含まれる酸味成分 | 酢・梅干し・柑橘類 |
栄養素は、組み合わせでとり方を工夫するとより活かせます。たとえばビタミンB1は糖質と一緒にとるとエネルギー代謝に役立ちやすく、鉄は肉・魚など動物性食品のほうが吸収されやすいとされます。植物性食品の鉄も、ビタミンCを含む野菜や果物と合わせると吸収を助けるとされています。特定の栄養素だけを狙うより、いろいろな食品を少しずつ食べることが、結果的に近道です。
黒酢・にんにくなどの伝統食材の取り入れ方


黒酢やにんにくは、古くから食卓で親しまれてきた食材です。黒酢はアミノ酸を含む調味料として、にんにくは料理に香りとコクを加える薬味として、日本の食文化に根づいてきました。にんにくの独特のにおいの元は「アリシン」と呼ばれる香り成分で、にんにく自体はビタミンB1などを含む食材でもあります。
ただし、これらの食材が「疲労を回復させる」と公的に証明されているわけではありません。あくまでバランスのよい食事に彩りとうまみを加える食材として、料理に取り入れるのがおすすめです。毎日の料理で使い続けるのが難しい方は、黒酢・黒にんにくを手軽に補えるサプリメントを補助的に利用する方法もあります。
使い方も難しくありません。黒酢は酢の物やドレッシング、炒め物の仕上げに少量加えるだけでコクが出ます。にんにくは加熱すると香りがまろやかになり、スープや炒め物に使いやすくなります。どちらも風味が強いので少量でも料理の満足感を高めやすく、塩分を控えたいときの味つけの工夫にも役立ちます。
疲れをためない生活習慣


疲労対策は食事だけでは完結しません。睡眠・入浴・運動を整え、体の回復力を引き出すことが大切です。次の3つの習慣を意識してみましょう。
睡眠は休養の中心です。就寝・起床の時刻をできるだけ一定にし、朝は光を浴びて体内リズムを整えましょう。
ぬるめのお湯にゆっくりつかると、心身がリラックスしやすくなります。就寝の90分ほど前の入浴は寝つきにも役立つとされます。
身体活動・運動ガイド2023では、成人は1日60分程度(約8,000歩)の身体活動と、週2〜3日の筋トレが目安とされています。座りっぱなしを避け、無理のない範囲で動きましょう。
疲れているときほど「何もしないで休む」ほうがよいと思いがちですが、軽いウォーキングやストレッチなどで体を動かす積極的休養(アクティブレスト)が、かえって気分転換や回復につながることもあるとされています。その日の体調に合わせて、休み方を使い分けましょう。
ストレスと疲れ|自律神経を整えるヒント
疲れは体だけでなく、心(精神的な疲労)からも生じます。強いストレスが続くと、体の調子を自動で整えている自律神経のバランスが乱れ、しっかり休んでも疲れが抜けにくくなるとされています。だからこそ、休養の「養う」側面——気分転換やリラックスの時間を意識的に持つことが大切です。
- ゆっくり入浴する:ぬるめのお湯につかると心身がほぐれ、リラックスしやすくなる
- 深い呼吸を意識する:ゆっくりした呼吸は気持ちを落ち着けるのに役立つとされる
- 趣味や人とのつながりの時間を持つ:気分転換は「明日への英気を養う」休養になる
- 完璧を目指さない:こまめにリセットし、頑張りすぎをためこまない
厚生労働省の「健康づくりのための休養指針」でも、生活にリズムをつくること、ゆとりの時間を持つこと、人との出会いやつながりを大切にすることが、心身の健康につながるとされています。疲れをためこむ前に、自分なりのリセット法を見つけておきましょう。
疲れにくい体をつくる食事のとり方
栄養素を効率よくとるには、特定の食品に偏らず「主食・主菜・副菜」をそろえたバランスのよい食事が基本とされています。1日の食事を、次のような流れで整えてみましょう。
| タイミング | 意識したいこと |
|---|---|
| 朝 | 朝食を抜かない。ごはん・パンに卵や納豆などのたんぱく質をプラスして1日を始める |
| 昼 | 主食・主菜・副菜をそろえる。丼や麺の単品なら野菜やたんぱく質を一品追加 |
| 夕 | 肉・魚のたんぱく質と野菜をしっかり。食べ過ぎ・遅い時間の重い食事は避ける |
| 間食 | 甘いものや夜食のとりすぎに注意。不足しがちな乳製品・果物を上手に |
特に朝食は1日の活動のスイッチとされ、食生活指針でも「朝食で、いきいきした1日を始めましょう」とすすめられています。糖質にかたよった食事はエネルギーの波を大きくしやすいため、たんぱく質や野菜を組み合わせるのがポイントです。
こんな習慣に注意|疲れをためやすいNG行動
よかれと思って続けている習慣が、かえって疲れをためている場合もあります。次のような行動に心当たりがないか、チェックしてみましょう。
- 睡眠を削っての夜ふかし・寝る前のスマホ:回復に欠かせない睡眠が不足しがちに。
- 朝食を抜く:1日のエネルギー切れや、体内リズムの乱れにつながりやすい。
- カフェインやエナジードリンクに頼りすぎる:一時的な気つけにはなっても、根本の回復にはならない。
- 座りっぱなしで体を動かさない:血行や代謝が落ち、だるさを感じやすくなる。
- 休日の「寝だめ」でリズムを崩す:起床時刻が大きくずれると、かえってだるさが残ることも。
- 「疲れたら飲むだけ」でサプリに頼る:食事・睡眠・休養という土台がおろそかになりがち。
食事で補いきれないときの選択肢
食事と休養が基本ですが、忙しくてバランスを整えにくい方は、黒酢・黒にんにくなどのサプリメントを補助的に使う方もいます。あくまでプラスαの位置づけとして、続けやすいものを選びましょう。サプリだけに頼るのではなく、食事・睡眠・運動という土台があってこそ、という点は忘れないようにしたいところです。
「どの黒酢黒にんにくサプリを選べばいいか迷う」という方は、配合や続けやすさで比較した記事も参考にしてみてください。
- 十分に休んでも、強い疲労やだるさが数週間以上続く
- 顔色の悪さ・動悸・息切れをともなう(貧血などの可能性)
- 体重減少・発熱・気分の落ち込みなど、ほかの症状もある
これらに当てはまる場合は、自己判断でサプリに頼りすぎず、医療機関に相談しましょう。本記事は一般的な情報提供であり、診断・治療に代わるものではありません。
よくある質問
- 40代の疲労回復に効く食べ物はありますか?
-
特定の食品だけで解決するものではありません。体をつくるたんぱく質、エネルギー代謝を支えるビタミンB1などを、主食・主菜・副菜のそろった食事でバランスよくとることが基本とされています。
- 黒酢とにんにくは一緒に摂ってもいいですか?
-
はい、料理でもよく組み合わせられる食材です。続けにくい場合は、両方を配合した黒酢黒にんにくのサプリを補助的に利用する方もいます。いずれも食事に彩りを加える食材として楽しみましょう。
- クエン酸をとれば疲れは取れますか?
-
クエン酸回路は体内でエネルギーを作る仕組みの一つですが、「クエン酸を食べれば疲労が回復する」と科学的に確立しているわけではありません。お酢は料理のアクセントとして楽しみつつ、食事全体のバランスを整えることが大切です。
- サプリを飲めば疲れは取れますか?
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サプリはあくまで補助です。食事・睡眠・休養を整えることが基本で、その上で不足を補う位置づけと考えましょう。持病がある方・薬を服用中の方は、利用前に医師・薬剤師に相談してください。
- 疲れやすいのですが、病気の可能性はありますか?
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十分に休んでも強い疲労やだるさが続く場合、貧血などが背景にあることもあります。特に月経のある女性は鉄が不足しがちとされます。長引く場合や気になる症状があるときは、医療機関に相談しましょう。
- 運動すると余計に疲れませんか?
-
適度な運動は健康づくりのために推奨されており、身体活動ガイド2023では1日60分程度(約8,000歩)の身体活動が目安とされています。疲れているときは軽いウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲から始めるとよいでしょう。
- しっかり寝ても疲れが取れないのはなぜですか?
-
睡眠時間をとっていても、眠りの質が低いと休養感が得られにくいことがあります。就寝前のスマホやカフェイン、寝室の環境を見直すことも大切です。また、鉄不足や強いストレスなど、睡眠以外の要因が隠れていることもあるため、長引く場合は医療機関に相談しましょう。
まとめ|食事と習慣で元気な毎日を
40代からの疲労対策は、①体をつくるたんぱく質とエネルギー代謝を支えるビタミンB1 ②主食・主菜・副菜のそろった食事と朝食 ③睡眠・入浴・適度な運動での休養——この3つが土台です。黒酢・にんにくは古くから親しまれてきた食材として料理に取り入れ、忙しいときはサプリメントも上手に活用しましょう。特定の食品や製品に過度な期待をせず、毎日の積み重ねで元気な体を育てていくことが、いちばんの近道です。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の食品・製品の効果を保証したり、診断・治療を目的とするものではありません。持病のある方・治療中の方は医師や薬剤師にご相談ください。
参考文献・出典
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「厚生労働省 健康日本21アクション支援システム(旧 e-ヘルスネット)」
- 厚生労働省 健康日本21「休養・こころの健康づくり」
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「厚生労働省 健康日本21アクション支援システム(旧 e-ヘルスネット)」
- 厚生労働省「厚生労働省「日本人の食事摂取基準」」(たんぱく質・鉄・ビタミンB1)
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
- 農林水産省「食生活指針について」
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運営:一般社団法人中小企業集客支援機構 | 最終更新:2026年7月


